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『マイウェイ 12000キロの真実』 [戦争映画]

『マイウェイ 12000キロの真実』
カン・ジェギュ監督 2011年公開
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ノルマンディー上陸作戦にて捕虜となったドイツ兵の中から、一人の東洋人が発見される。彼が語ったのは、日本軍・ソ連軍・ドイツ軍の兵士として12,000キロに及ぶ道のりを戦い続けてきたという驚くべき物語だった!


韓国の映画であることを全く知らずに見たので、前半かなり辛いものがありました(←カラいではない)。
植民地時代の朝鮮で、あるいは中国で、日本人がいかに極悪非道な存在だったか。朝鮮と中国の人々がいかに悔しい思いをしてきたか。というシーンが続き、真実だとしても日本人が見るのはちょっときついです。主人公(チャン・ドンゴン)のライバルとして登場する日本軍将校(オダギリジョー)も、本当に残忍なイヤな奴。
謝罪と賠償を求める反日映画だったのか…と微妙な気持ちに。

ところが中盤、戦争がいよいよ激化するあたりから雰囲気は一変します。というか、戦争の描写がすさまじく反日とか帝国主義とかどうでもよくなってしまう。ノモンハンでの戦車戦からシベリアでの捕虜生活、ロシア南部での市街戦、そしてノルマンディーへのフルコース。主人公2人は何度も捕虜になりながら壮絶な戦争を生き延びていきます。敵も味方も善も悪もなく、戦場では平等に死が訪れる(主人公以外は)。

ストーリーはテレビドラマ的な無理が随所に見られます。しかし映像の迫力と臨場感はなかなか。特に兵士の視線で走り、撃たれ、地面に倒れ込むようなカメラワークは圧巻でした。ロクヨンの『ゴールデンアイ』をさらにリアルにしたような感じです。何度かこの技法が使われ、ラストシーンでも主人公に自然に感情移入する手助けとなっているように思いました。


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★★☆☆☆
模型モチベ刺激指数は 2点(5点満点)

一番目立つ兵器はソ連軍の軽戦車、BT-7でしょう。中盤のノモンハン戦で、日本軍と壮絶な戦いを繰り広げます。日本軍の歩兵部隊はカミカゼ攻撃で戦車隊に立ち向かうわけですが、「沖縄戦ならいざ知らず、この時期に戦車地雷抱えて飛びこむだろうか」「貴重なトラックを自爆させるだろうか」などなど疑問は尽きず。まぁ映画と割り切るしかないでしょう。この肉弾攻撃シーンのおかげでBT-7の詳細なディテールを見ることができますし。
ロシアでの市街戦ではドイツ軍のⅢ号戦車らしき戦車が登場しますが、これは車高と砲塔がやたら高くなんだかハリボテのような残念な作り。
ノルマンディーでは艦砲射撃を行う連合軍の戦艦が一瞬写ります。3連装砲塔で、細身の前艦橋というヒントから調べるにこれはおそらく『サウスダコタ』級の『アラバマ』ではないかと…。調べてみて初めて知ったのですが、米海軍の新造戦艦はほとんどが太平洋で活動していたんですね。LCM(上陸用舟艇)や爆撃機B-24、戦闘機P-51も登場してノルマンディーはお腹いっぱいです。

こんなモデラーさんにオススメ
・ソビエト軽戦車BT-7

日ソ独の兵士フィギュアを改造してチャン・ドンゴンとオダギリジョーを再現するのも面白そうですね。誰か人形改造コンテストでやらないかな。
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