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『アイアン・スカイ』 [戦争映画]

『アイアン・スカイ』
2012年公開 T.ブオレンソラ監督
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米大統領選キャンペーンで送られた宇宙飛行士が遭遇したのは、第二次大戦後月面に脱出したナチスだった! ついに復讐の時が来た。地球にのさばる資本主義の犬どもに、国家社会主義の洗礼を授ける時が来たのだ! 月面総統率いるドイツ第四帝国が地球に総攻撃を開始する!


You Tube にて公開された予告編が反響を呼び、世界中から1億円のカンパを集めたそうです。
私も1年ほど前に予告編を見て、公開を楽しみにしていました…が。ストーリーはなんだか中途半端な出来上がり。「ナチス生存説」という伝統的な陰謀論。70年ぶりに地球に帰ってきたナチスの引き起こす、浦島太郎的なドタバタコメディ。未曾有の敵に対し混乱する国際社会と、その中心たるアメリカ政府への風刺。どれもすごく面白いテーマなんですが、詰め込み過ぎていずれも物足りない感じ。アメリカ人がことあるごとに下ネタを吐くのもお寒い(これはわざとかも?)。
もう途中からは、主人公格の美女(ユリア・ディーツェ)を観賞する映画となっていました。元モデルの彼女はとてもチャーミング。

フィンランド・ドイツ・オーストラリアが製作拠点とあって、ナチスネタを正面からは扱えていない印象も受けます。ヒトラーの肖像および映像は1回も登場しないし(代わりにチャップリンの『独裁者』)、ユダヤ人迫害にも触れず。第四帝国国歌としてナチス党歌『旗を高く掲げよ』ではなく19世紀の愛国歌『ラインの守り』が歌われる、などなど。
ヨーロッパ諸国で「ナチス賛美につながる描写を避ける」配慮は猛烈です。日本人が考える以上に。
某戦略シミュレーションゲームで第二次大戦時のドイツ元首が「パーペン副首相」となっていたのには笑いました。そりゃなかろう(同時に日本の元首も「山本五十六元帥」となっていた。なんじゃそりゃ)。模型関係では、ピットロード社の『1/700 重巡アドミラル・ヒッパー』キットで甲板上のハーケンクロイツのデカールを2分割されています(欧米向け輸出への配慮)。
しかしこの映画でそんな配慮をされちゃうと少し冷めてしまうなあ、というのが正直な感想。政治的にきわどいネタはしょうがないとしても、都市計画に夢中の総統とか、言うこと全然聞かない国防軍に総統がキレるとか、実話をもとにした小ネタがあったらニヤニヤできたんだがなぁ。



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★★★☆☆
模型モチベ刺激指数は 3点(5点満点)

月面ドイツ国防軍が開発したさまざまな兵器が大活躍!…という展開を期待していたのですがイマイチ。ツェッペリン型の宇宙飛行船(変な言葉だ)とそこから発信するハウニブー円盤。UFOの大親玉である『神々の黄昏』号(名前がワーグナー的でとてもよい)。それぞれCGでしっかり見せてくれましたが、ナチス成分がもっと欲しい! 月面から地球に巨弾を叩きこむ列車砲や、弾道弾をぶち上げるUボート、現代の主力戦車を踏みつぶすハイパーティガー戦車などなど、ナチスならではの進化を遂げた兵器が見たかったですね。時間がありゃスクラッチビルドで「ぼくのかんがえたさいきょうのドイツこくぼうぐん」を作ってみるのも楽しいかも。
ということで妄想を刺激された分だけ若干高評価。
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