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完成 [零戦21型 1/72]

零式艦上戦闘機(21型)完成しました。
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零戦の礎となったのは九六式艦戦です。
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三菱航空機の若手技師・堀越二郎が設計主務者を務めて開発されたこの機体は日本海軍初の全金属製単葉機で、海軍の要求以上の性能を発揮して制式採用されました。

日中戦争の勃発後、海軍は九六式艦戦の後継機開発を中島飛行機と三菱航空機に指示しました。
・500km/h以上の高速
・巡航速度で6時間以上の長大な航続力
・20mm機銃による重武装
・優れた空戦性能
これらの非現実的なほどの過大な要求に対し、堀越技師は九六式艦戦での成功に加えてさらなる軽量化と空力的洗練の追及を進めました。
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主翼の主桁に超々ジュラルミンを採用、定速可変ピッチプロペラ(回転数に応じてプロペラを最適な角度に調整)、引込み式の主脚(離着陸時以外は主翼内に格納し空気抵抗を低減)、流線型の風防と落下増槽など多くの新技術が導入されました。

780馬力の三菱製『瑞星』エンジンは、より小型軽量の中島製940馬力『栄』12型に換装されました。
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こうして卓越した旋回性能と重武装、そして敵陣深く侵攻可能な航続力を兼ね備えた零戦は、当時の世界水準をはるかに上回る万能戦闘機として1940年7月に制式採用されました。

中国戦線での長距離爆撃隊護衛で中国軍機(ソ連製のI-15、I-16など)全機撃墜という華々しいデビューを飾った零戦は、対米開戦後も各地で活躍を続けます。
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真珠湾、フィリピン、マレー、蘭印… 緒戦で日本軍が成し遂げた快進撃は、零戦の卓抜した性能と熟練搭乗員の操縦が支えたのです。


やがて訪れた戦局の転換は、零戦の絶対的優位が崩れたことを象徴するかのようでした。
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ミッドウェイ海戦で日本軍は空母4隻と多数の熟練搭乗員を失う大敗北を喫し、開戦以来の攻勢は停滞せざるをえませんでした。
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一進一退のガダルカナル航空戦で、米軍は零戦と一対一で戦うことを禁じ、編隊を組んで一撃離脱する戦法を編み出しました。
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マリアナ沖海戦では高性能対空レーダーや近接信管(敵機を感知して近傍で炸裂する)などの新兵器も登場しました。日本軍搭乗員の多くは基礎訓練を終えたばかりで実戦経験も浅く、なすすべもなく撃墜されました。日本海軍はこの海戦で空母3隻と400機近い搭載機を喪失し、以後洋上航空戦の遂行は不可能となってしまいました。



キットは初の本格量産型である21型を再現しています。
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空母に搭載しての運用を第一に想定していることが特徴で、艦内エレベータとの干渉を避けるため主翼両端は50cmずつ折りたたむことができます。また方位測定器や着艦フックも備えています。
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組みやすく、見栄えもよい優良キットというしかありません。唯一整形が必要な箇所は主翼上面のフラップにわずかにヒケが見える点でしょうか(作例では特に直していません)。
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製作期間は約2週間。「パッと買ってサッと作る」というテーマは果たせたようです。


靖国神社の御神酒で乾杯
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これでやっと『風立ちぬ』を観に行ける!やったね
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