SSブログ

天守閣 その4 [鶴ヶ城 1/460]

分厚く、左右非対称の破風…天守閣の屋根はチリ合わせが必要です。
DSCN4904.JPG

とりあえず内側から削り、左右対称に整えます。
DSCN4905.JPG
しかしこれでは壁面との間に隙間が生じてしまいます。

裏側の接着面になる部分をノミで彫り込むことで調整
DSCN4908.JPG
均等な厚さに彫れるよう、また削り過ぎて貫通することのないよう気を付けます。

ウマークイッタ
DSCN4907.JPG


本家大河ドラマの方ではいよいよ鶴ヶ城での攻防戦に入りましたね!
かつて大河の主人公は常に「清く正しく美しく」なキャラクターで、何だかいけすかないというか鬱陶しいというか、見ていて疲れる感じでしたが、今年は少々違います。綾瀬はるか演じる川崎八重は、弟を殺し会津を滅ぼそうとする薩長への復讐心に燃え、主人公らしからぬヤバいオーラさえ漂っています。
このまま怨恨の塊と化した八重が最後まで突っ走るのか。それとも復讐は復讐を生むのみと気付く…みたいな、ありがちなきれいごとに収まるのか。ぜひとも前者が見たいものですが果たして。

天守閣 その3 [鶴ヶ城 1/460]

棟上げじゃああぁぁ!
DSCN4886.JPG
ダボ穴も何もないので、はみ出すくらい接着剤をつけてガッチリと組みます。それでも四隅にできる隙間はポリパテと瞬間接着剤で埋めます。

瓦屋根は断面が分厚い(1mm弱=40cm相当)ので
DSCN4773.JPG
デザインナイフとノミで削って半分くらいまで薄くします。
DSCN4772.JPG

さらにひと手間。
DSCN4678.JPG
パッケージ写真には白いギザギザが! ということで、瓦屋根を支える「垂木(たるき)」を再現しましょう。

写真によると断面は明らかに四角いので、0.3mmくらいのプラ角棒を並べて…と考えましたが、近所では入手できず。田舎暮らしは辛いものです。ディティールアップ素材をわざわざ通販で買うのはかったるいので最初に誓った「素組みの精神」に反するので、伸ばしランナーで代用することに。適当な長さに切った伸ばしランナーを並べていきます。ここでも窓の格子と同様に、「はじめコッテリあとサラサラ方式」で接着剤を使い分けます。
DSCN4793.JPG

うまくいった例
DSCN4888.JPG
太さ・間隔ともに均等にできましたー

イマイチな例
DSCN4889.JPG
とにかくたくさん接着しようとして汚くなってしまった。太さも間隔もバラバラ。

5層完成の図
DSCN4887.JPG

全てはこの瞬間のために
DSCN4890.JPG
作業量と見栄えのコストパフォーマンスはあまり良くありません(大河ドラマを見ながらチマチマとプラ棒を並べている間に、会津藩は京都を追われてしまいました)が、見上げた時にだけチラリと見えるこの感じはなかなかいいですね…

天守閣 その2 [鶴ヶ城 1/460]

窓はめでたく整ったわけですが
DSCN4678.JPG
パッケージ写真にははっきりと格子が! これを再現しないという手があろうか(いや、ない)

まずは目立たない走長屋で練習します。
DSCN4673.JPG
この窓には格子のモールドが施されていますが、思い切って開口。角が直角になるよう少しずつ削って調整します。

格子は伸ばしランナーを使用。ちょうどいい太さを作るのはコツが要ります。
DSCN4674.JPG
ランナーがテロリと曲がるまで熱してから、目標よりやや太めになるまで一気に伸ばしましょう。このとき左右でねじりながら引っ張ると真っすぐ伸ばすことができます。すぐに冷えて伸び方が鈍くなるので、張力をしっかりかけながらじっくりと引っ張ると簡単に仕上げ太さをコントロールできます。
とはいえ数をこなして良品を採用すればいいので、気に入ったものができるまでジャンジャンやります。

格子は裏側から取付けます。
DSCN4675.JPG
壁面の片側にプラ用接着剤(ドロッとした乾燥の遅いやつ)を塗り、適当な長さにカットした伸ばしランナーを置いていきます。すぐには固着しないので、それぞれの間隔や角度をピンセットで慎重に調整。よしこんなもんだとなったら、反対側に流し込み接着剤(サラッとした強力なやつ)を点付けして出来上がりです。
DSCN4676.JPG
仕上がりを表から見ると
DSCN4677.JPG
このように。

これも単純作業の繰り返しなので、テレビ見ながら淡々と。
DSCN4679.JPG
手間はかかりますが、それに見合う効果はあり。さあいよいよ上棟式

天守閣 その1 [鶴ヶ城 1/460]

塔状天守閣の製作に入ります。最も目立つ、模型の顔ともいえる部分なので気合を入れていきますよ!

…と思ったらキットパーツはこんな出来
DSCN4452.JPG
長年のお勤めにより金型が相当傷んでいるようで、カサブタのような凸凹が随所に。窓もダルダルです。
頂部はこんなありさま。
DSCN4453.JPG
せっかくの開口部がバリで完全に埋まっています。

早速デザインナイフで裏から&表からカリカリ。
DSCN4454.JPG
成型がぬるくなっている四隅をきっちり直角に整えます。最上階は欄干もろともぶち抜きました。ぐるりと囲む回廊を改めて再現することにします。

弾痕のようだった小窓も
DSCN4455.JPG
この通り(シャキーン
DSCN4456.JPG
4つの壁面を組み合わせて塔にする構造なので、ほとんど同じ作業を4回繰り返します。

ベース仕上 [鶴ヶ城 1/460]

前回塗装した堀の水面にひと手間。
DSCN4760.JPG
タミヤアクリルのクリアーを筆塗りしてツヤとさざ波を再現します。面積は小さいですが、石垣が映り込むと水面らしさが出ます。

そしてお待ちかねの植樹タイム
DSCN4763.JPG
庭師気分で植えまくります。
DSCN4764.JPG
ベース本体に0.8~1.0mmのピンバイスで開口し、Gクリヤーで接着しました。しかしどえらいピンボケだな。
DSCN4765.JPG

そして『1/460 鶴ヶ城跡』完成!
DSCN4766.JPG
フネなら進水式といったところでしょうか。ようやく建屋の製作に取り掛かります。

堀まわり [鶴ヶ城 1/460]

これまでに塗り残した部分の塗装を仕上げていきます。

まずは、石垣や土塁の頂部
DSCN4756.JPG
マスキングは最小限にして細吹きで対応。とりあえずグレーとブラウンを混ぜた土色と、それを黄土色に振った2色で塗り重ねました。
DSCN4757.JPG
ちょっとおもちゃっぽくなったかも。ごまかすためにも積雪が must だ!

堀の水面も塗装
DSCN4759.JPG
ブルーにグレーとオリーブドラブを混ぜ、淀んだ感じに。初冬の情景なので、苔やツタがもっさり生えた石垣にはしません。あれもなかなか魅力的ですが…。

樹木 その2 [鶴ヶ城 1/460]

松の木の続きです。
DSCN4751.JPG
溶きパテ(Mr.サーフェイサー500)を筆塗りして、ワイヤーの隙間を埋めます。筆ムラを気にせず塗りたくることで、節くれだった枝を再現。

焦げ茶を一気に塗装
DSCN4754.JPG
レッドブラウンに艦艇色、フラットブラック、オリーブドラブをわずかずつ混ぜた「松平スペシャル」です。

勢いで松葉を生やします
DSCN4755.JPG
これまた鉄道模型用の「コースターフ」という素材。スポンジを細かく(1~2mm)砕いたものです。枝先に水で薄めたゲルメディウムを点付けしながら、一粒ずつ接着していきます。松の木に見せるコツは、必ず枝の上側に乗せるように接着すること。枝そのものもまだ動かせるので、盆栽気分で整えていきます。

樹木 その1 [鶴ヶ城 1/460]

松を植えます!
大河ドラマでも、在京の容保公の病を案じた夫人が城の松葉を漬けた酒を贈るシーンがありましたね。どんな味なのか気になる…ので「松葉 酒」でググってみると
①氷砂糖と一緒に焼酎に漬け込む(梅酒とかと同様)
②松葉と水と砂糖だけで発酵させる
2種類あるらしい。②は面白そうですね。今頃は若葉が出始めて季節もいいようだし、作ってみようかな。

脱線した。松の木を作る!
材料はリード線です。
DSCN4748.JPG
3cm程度に切り、ビニールカバーを丁寧に剥きます。

まずは根元をピンセットでねじって束ね
DSCN4749.JPG
途中から枝を分岐させてねじっては束ね、ねじっては束ね。
DSCN4750.JPG
コツは、ねじる方向を「右手から見て時計回り」といった風に統一させることです。逆にしてしまうと当然、先にねじった部分がほつれます。あーいけね、と思って逆向きにねじったりすると金属疲労でちぎれてしまったり。
とりあえず2時間で3本できました。
DSCN4746.JPG
左から長男、次男、三男。
試しにベースに配置してみると
DSCN4747.JPG
スケール感的にはなかなか良い感じ。

今の状態では針金ねじっただけにしか見えないので、木肌を再現してから葉を茂らせます。

地面 [鶴ヶ城 1/460]

地面は、通路(砂利)と芝生の2つで構成することにします。鉄道模型用のシーナリーパウダーを使用しますが、万が一にも透けないように下地色を塗装
DSCN4721.JPG

バラスト(細目)を撒きます
DSCN4724.JPG
定着にはヘビーゲルメディウム(絵画下地の盛上げに使う。木工用ボンドに似てるけど乾燥後はやや硬め)を水で溶いたものを使います。少しずつ筆で塗付け、上から撒いていきます。下地は結局ほとんど透けませんでしたが、予想していた色味とはだいぶ違います。
グレーを吹いて砂利道にします
DSCN4725.JPG
微妙な差ですが、明度を変えた3色で吹分けています。門付近の狭いところは暗め、天守台サイドの広いところは明るめ。同じエリアでも道の中心付近はやや明るく。

同じ要領で芝生を生やします
DSCN4726.JPG
草いきれが香ってきそうな青々とした芝生になりました。今回は初冬の情景を作りたいので、やはりこの上から塗装します。
DSCN4744.JPG
ダークイエローにホワイトや軍艦色やらを混ぜて枯草色を再現。これも明度を変えながら塗っています。
堀側にある土塁も草に覆われた状態にしました。
DSCN4745.JPG
砂利もそうですが、若干粒子が粗くオーバースケールに見えるのが気になります。スケール感を補うために木でも植えようかどうしようか。

石垣 [鶴ヶ城 1/460]

石垣の塗装工程をダイジェストで。

まずはジャーマングレーを下地に。
DSCN4706.JPG

基部は下地を残しつつ、ホワイトとダークイエローで明度を上げたグレーで塗装。
DSCN4707.JPG
これが基本色となります。

そして、バリエーション色を筆塗りで加えていきます。
DSCN4709.JPG
なかなか楽しい作業。
・ホワイト
・ブラック
・ダークレッド(艦底色)
・グリーン(ロシアングリーン)
基本色にそれぞれを少しずつ混ぜた色でランダムに散らします。筆ムラは全く気にしない。大丈夫、なんとかなる。

ここまでの塗装はすべてラッカー系。ここでエナメル塗料を用いてウォッシング&スミ入れ
DSCN4711.JPG
ブラックにレッドブラウンを加えたいつもの焦げ茶で表面をさらいます。石垣の継目はやはり彫りが浅かったのか、塗料が残らずスミ入れの効果は不十分に終わりました。リューターやラインチゼルを用いて溝を深く彫り直している作例もありますが、「オーバースケールでは?」と思いあえて行いませんでした。1/460の世界では、0.5mmの溝も2.3cmになってしまいますからね。
とはいえ、継目がビシッと黒く映える石垣も捨てがたい…。細く深い溝を確実に彫る地道な工作は、次回の課題ということで。

いろいろやって騒がしくなった石垣を鎮めるには、いつものこれです。基本色を薄吹き。
DSCN4712.JPG
基部に陰影が残るように、上部を重点的に吹いています。

結局、プラの成型色とほとんど同じになったって? そんな馬鹿な…

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。