第13旅団・海田市駐屯地記念行事 その1（観閲行進）

第13旅団創立14周年・海田市駐屯地創設63周年記念行事に出かけました。
朝からあいにくの雨でしたが、到着した9時半から観覧席はいっぱい。観客席前の砂かぶり席から見ることにしました。ちょうど記念式典が始まる直前で、各部隊が入場整列。

演奏は第13音楽隊。クラリネット・サックスなど木管楽器は雨濡れを防ぐためにビニール袋を被せています。


旅団長の式辞、来賓祝辞の後に観閲行進…の準備があります。
その間に演奏披露。曲はJ.P.スーザの行進曲『雷神』、さらに第13音楽隊隊長が自ら作曲したという行進曲『挑戦』。

準備整いました。観閲部隊指揮官の第13旅団副旅団長（兼・海田市駐屯地司令）が旅団長に、観閲行進の開始を報告。


まずは第13旅団が管轄する、中国地方5県の県旗が入場
岡山　漢字の「岡」

広島　片仮名の「ヒ」

山口　漢字の「山」「口」

鳥取　平仮名の「と」

島根　片仮名の「マ」を4つ

ちなみに全国の都道府県旗は1960年代に制定されたものが多く、今見るといかにも古臭いデザインだったり、むしろ斬新に見えたりいろいろです。
個人的に選んだワーストは三重県

躍動する平仮名「み」のダサさ。同じ「み」を使いながらシンメトリーにまとめた宮城県を見習ってほしい

同じく個人的に選んだベストは岐阜県

『岐』の略字が意外にモダンな印象。と思いきや円で囲むことで伝統的な紋章らしく見えてとてもよろしい。

閑話休題。
観閲行進の先頭は指揮通信車に乗った指揮官と

高機動車に分乗した幕僚たち


続いて海田市に駐屯する第46普通科連隊

隊列の最後に、ギリースーツを着た狙撃手が。

「ムック！」と喜ぶ子供たち


車上の隊員が構えているのは01式軽対戦車誘導弾

非冷却型赤外線誘導装置を初めて採用した対戦車ミサイルです。従来の冷却型は赤外線センサの素子を極低温に保つ必要がありましたが、これを省略することで大幅なコスト削減と即応性向上を果たしました。とはいっても1基あたりの調達価格は約2,600万円だって。うへぇ。

続いて87式偵察警戒車を先頭に出雲の第13偵察隊

偵察用オートバイはカワサキ製のKLX250

ちなみに本日は悪天候のため予定されていたオートバイドリルは中止になってしまいました。

85式地上レーダー装置


そして我らが岡山の日本原から、第13特科隊

155mm榴弾砲。いつ見てもいい

とてもよい


同じく日本原から、第13高射特科中隊の81式SAM

対空レーダー装置 on 73式大型トラック


海田市の第13施設中隊から、道路障害作業車

よく見るとドリルのアタッチメントが付いています！　災害派遣で瓦礫を撤去したり活躍したそうで。一方で地雷敷設など障害を作るお仕事もこなします。

81式自走架柱橋

6両1セットで、最長60mの架橋が可能です。ただし耐用荷重42tなので、90式戦車や155mm自走榴弾砲は通過することができません。また、架柱を使用するために河川の流速や河床地盤によっては架橋が制限されることもあり、後継である07式機動支援橋の制式採用が進んでいます。西日本では徳島駐屯の第14施設隊に配備。

バケットローダ

パワーショベル

アーム端部がぐるぐる回るように改装されていて、塹壕をサクサク掘ることができます。

続いて第13後方支援隊。通信用？アンテナ付の73式中型トラック


補給中隊の3トン半燃料タンク車


輸送隊の73式特大型セミトレーラ

最大積載量は40tなので、74式戦車（38t）を輸送することができます。

路上でこれに遭遇したらたまげますねぇ。


第46普通科連隊の車両から、特に災害派遣チームとしての観閲も行われました。これは給水車

人命救助システム

阪神大震災を教訓に、災害時の人命救助（捜索、救出から負傷者の搬送まで）に必要な資機材をまとめたセットで、トレーラやヘリで運搬して即座に展開できます。またコンテナ自体は救護所に化けます。

陸上部隊の最後に第13戦車中隊の74式戦車

いい場所がとれて、目の前を疾走します。

この近さ



上空で防府の第13飛行隊が祝賀飛行。
カイユース OH-6

ヒューイ UH-1

AH-1S コブラ



予定ではこの後落下傘部隊による降下訓練が展示されるはずでしたがこれも悪天候により中止。

降下目的地点は上空から見たら狭いグラウンドです。雨雲により相当視界が悪いのでやむなし。

今シーズンの最後となる訓練展示編に続く！